走りながら考える〜ぐちやまはどこへ向かう〜

サブスリーランナーのぐちやまです。マラソンは瞑想です。人生は迷走しているかも?不惑四十を過ぎても惑い続ける男がここにいます。マラソントレーニングや億り人を目指す投資、結願まで頑張りたいお遍路、激務で休職してからの人生大転換…いろいろあるんだ、ちょっと僕の話を聞いてくれよ

ぐちやま休職日記(3)転職そして2年間事件しか起きなかった中国赴任

前回までのあらすじ:
いわゆるニッポンの大企業から飛び出して、新たな会社で働き始めた。覚悟を決めて、舟を漕ぎだした。

 

希望に満ちて転職し、任された事業に邁進した。
中途だから何も知らない。必死に勉強した。幸い、部下の中に、自部門の商品を語らせたら全社見渡してもこいつの右に出る者はいない、というエキスパートがいた。しかも彼は、とっくにチームや部門を任されてもいい人間なのに、出世には一切興味なく、人に知識を伝えること、助けることを喜びとしていた。競争の激しいその会社では珍しい人種で、だからこそ、皆に好かれていた。彼のおかげで、私は自部門の商品を、学び、熱く語れるようになった。

 

全社横断のプロジェクトに、事業部代表で出るように言われた。

当時の上司にも期待されていたのだと思う。毎週の会議と、月一の経営陣への報告を、必死で乗り越えた。
経営陣への報告機会もあり、名前を覚えてもらった。

 

会社で最も大きな事業部(A事業部と呼ぶことにする)にいたが、プロジェクトに参加して半年ほどしたころから、社内の知らない人から電話やメールが突然くるようになった。物流部門がA事業部としての意見を聞きたいとか、顧客センターから、ウェブ情報のミスでクレームが多いのでA事業部で取りまとめて修正してほしいとか...。どうも、「A事業部に相談するなら、ぐちやまという人を頼るといいよ」とアドバイスされたらしいのだ。これって、中途の僕からしたら、一人前と認められたってことだ。素直に喜んだ。部門横断の全社プロジェクトに参画して本当に良かった。

 

しかし、プロジェクトに7割の力を使い、自部門はおろそかになった。
というより、自部門商品は成熟商品でもあり、打つ手が少なかったのもある。
全社プロジェクトで打って出る商品やサービスに力を貸すほうが、充実度が高かった。
それが原因なのか、入社3年目は評価も芳しくなかった。部下も数名会社を去っていった。

 

そんな中、突然中国赴任の打診があった。
3年目に中国赴任。思ったより早い。自分にとって転機になるかもしれない。
ぐちやまは、前職でも6年中国滞在。学生時代に留学経験もあり、中国語はマスターしている。


中国、かつて知ったる土地だ。

急速に変化する中国に、また身が置ける。これも天の計らいだ。

 

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一つ残念なことに、ぐちやま妻は、かの国はあまり好きではない。
私は初めて単身赴任を経験することになる。

今考えれば、二人で行けば、私のメンタルももう少しバランスを保てたかもしれない。

 

部門としての送別会もそうだが、同僚と部下が個人的に開いてくれた送別会が嬉しかった。

意気揚々と単騎で乗り込んだ。
当初戸惑ってパフォーマンスも落ちたが、僕の上司の中国人(中国人が上司になったのは初めてだったが)と信頼関係を築いて、持ち直した。
しかし、正直、当初2年は事件しか起きなかった。

業績拡大のため、人員採用を続けるが、当然ぐちやまが採用した新派 VS古参派の権力争いが始まる。
中国のTOPも変わり、更に厳格な管理を始めると、古参派でこれまで勝手気ままにやっていた奴らのボロが出始める。

遅刻や領収書の不正はかわいいもの。
突然腰痛で休んで1か月会社に来ないのも別にたいしたことない。

営業車で往復3000km走って田舎に帰ったやつがいた。
さすが広大な中国だ(苦笑
ガソリン代も全部会社のカードで切っていた。なんちゅう奴じゃ。。。

ぐちやまも負けていないぞ。営業車にGPSを付けた。
しかし、なぜか半分以上が1,2か月で壊れる。すべて古参組のGPSだ。反乱である。

3000kmドライブ野郎は、解雇した。そしたら裁判所からぐちやま個人宛に書面が来た。どうも訴えられたらしい(苦笑

過去のGPS記録などを証拠資料として提出。裁判には勝ったが、別にうれしくはない。疲れるだけだ。時間の無駄だ。

 

まだかわいいものだ。

顧客とつるんでアンダーテーブル取引で私腹を肥やすのも、よくある話だろう。
自分で会社をつくって商品を横流し、年収の5倍稼いでいる奴もいた。
調査会社に委託して調べると、出るわ出るわ、不正の数々。

 

他にも。

重要顧客の取引が突然ゼロになった。部下がその顧客の女性幹部にセクハラしたようだ。

「俺はやってない!信じてくれ!誰があんなババアと...」とすごい剣幕で怒りながら反論していた。おい君、ババアは失礼だろう。

証拠をつかむため、接待で行ったカラオケボックスに行き、管理室で防犯カメラ画像を調べたら....事件の瞬間がばっちり映っていた。

 

彼は自ら会社を去った。

 

他にも、黒社会(やくざ)とけんかしてナイフで切り付けられ2か月入院したやつがいた。報復が怖くてその土地を離れてしまい、行方をくらましてしまう。どこに行ったのか。
彼は古参組のドンだった。高級車を2台所有していた。
結局尻尾はつかめなかったが、月30万円(JPY)で1000万円クラスは買えないだろう。
グレーのまま、彼は姿を消した。真相は闇の中だ。

しかも、彼も会社を訴えてきた(3回目の苦笑。新聞にもあることないことリークして、「それは本当ですか?」と現地のメディアが事務所に突然やってくる。ノックもせずに入ってくるから、こっちもビビった。どうなってんだ?

 

退職間際に、会社への不満を放送禁止用語入りの(苦笑x4)メールで全社にぶちまけたやつもいた。ご丁寧に日本語訳付きで。

日本の経営層にも入っている。

私が一時帰国した時は、同僚に心配された。「ぐちやまさん、あれ大丈夫?」

しかし、私はなぜかそれでも大丈夫だった。いい意味で図太くなっているな。

 

ここまで転職後4年、赴任2年目が終わるころ、僕は多くの人と信頼関係を築いた。
そして、昇格もした。年収も増えた。

こんなドタバタで事件しか起きなかったのに、よく昇格したもんだ。
体力的にも辛かった。精神的にも辛かった。でも、中国TOPが最終的に決めた昇格だ。転職してキャリアアップした実感があった。とりあえずここまでは及第点か。

そして、5年目で違う組織に入った。


そこで、私は突然、うまくいかなくなった。

 

 

つづく

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