走りながら考える〜ぐちやまはどこへ向かう〜

サブスリーランナーのぐちやまです。マラソンは瞑想です。人生は迷走しているかも?不惑四十を過ぎても惑い続ける男がここにいます。マラソントレーニングや億り人を目指す投資、結願まで頑張りたいお遍路、激務で休職してからの人生大転換…いろいろあるんだ、ちょっと僕の話を聞いてくれよ

第14日 距離22km 累計は…?

お遍路区切り打ち8日目
朝になると足の腫れはずいぶんおさまり少し歩きやすくなった。今日は41番札所龍光寺から3つの札所を歩いて回り、卯之町駅から電車で松山へ移動することにした。歩く距離は、20kmほどだ。
宇和島駅から予土線に乗り、宮野下駅へ。

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そこから徒歩15分ほどで41番札所龍光寺に到着した。
明治時代の廃仏毀釈の影響で神社の鳥居が残っている。(廃仏毀釈とは、神道を国教とし、神道=神社であるとして、仏教を排除していく流れのこと。多くのお寺が廃寺になったり神社に転換された)

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ここで、雪蹊寺前の高知屋で同宿した(彼のいびきを襖越しに聞かされた)黒縁メガネのお兄さんに再び出会う。お互いびっくりした。なぜこんなとこで会うのか?と。

彼もいろいろあったようだ。多くを語らない。
(恐らく体の原因だと思うが。たぶん、体の不調が表れたんだろう。帰ったら医者に行くと言っていた。宿でも薬を飲んでたっけ。僕と似たようなもんだ。)
彼もバスなどを使ってここまで来たそうだ。

そこから42番札所仏木寺に到着。約3kmと短い距離であった。

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その後43番札所明石寺を目指す。今日最も長い約11キロの道のり。前だったら時速6kmでスタスタ歩いて2時間で到着を目指すところだが、今日は3時間の予定でゆっくり歩く。左足の痛みはかなり引いたが、それでも若干足を引きずっている。前を歩く黒縁メガネのお兄ちゃんにも多分追いつかないだろう。

歯長峠の山道入る。足を痛めた者にとっては辛い道だな。

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怪我の巧妙というか、急がなくていいのでたびたび立ち止まり周りの緑を眺め朝霧に包まれた木立を眺め、マイナスイオンを胸いっぱい吸い込んでみたりする。まぁこれだけゆっくりできるのもありがたいかな。

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歯長峠までもう少しのところで、斜面崩落のため通行止めの看板が。ただ立てかけてあるだけなのか、本当なのか?とりあえず進んでみる。

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急勾配で、意外にきつい。

斜面崩落の現場に来た。これが崖崩れか…。自然の脅威とはこれか。万一発生時に近くにいたら元も子もない。角度は80度はあるだろうか。

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歯長峠に着いた。遍路石がある。山口県周防國と書いてある。いつのものだろう。施主久保庄之助とある。

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歯長峠の下りは、40分かけて降りた。雨の中滑り易い落ち葉の積もった道をひたすら降りていくのは辛いものだった。大変長い道のりだった。
やっと車道に出て、明石寺まであと6km。そこで向かいから走ってきたトラックの水しぶきで全身が濡れてしまった。トラックの運転手は気づいていないだろう。その後ろの車は急に減速していたのでおそらく気づいたはず。これまで何度も同様の危険があったがドライバーは皆直前に気づいて水溜りの轍を回避して何とか事なきを得た。しかし今回は完全にやられた。

しかし怒っても仕方がない。ここで人を恨んだり戯言を言ったりしてはいけないと言うのは、今回僕が学んだ仏教の教えです。ただ、ひたすら前に進むのみ。


明石寺に着いた。入口に鳥居があるのは、またもや廃仏毀釈の名残だろうか。神社は鳥居、お寺は仁王門で迎えられるのが普通だ。

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鳥居をくぐると、紅葉の絨毯になっていた。

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紅葉の綺麗な明石寺を打ち終わった。

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これまでの43箇所の札所の中で最も丁寧に御朱印を書いてくださった。
まず朱印を押して乾くのを待ち(普通は待たない)、筆の毛並みを注意深く確認して、(目の前に筆を平行に置いて左右に動かしている)、集中してしかもゆっくり書く。ほかは朱印を押してすぐに筆に墨をつけてさらさらと書いて終わりと言うのがほとんど。ありがたく御朱印を頂戴しました。

明石寺の周辺は、緑と朱と黄の色合いが美しい。

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明石寺の小高い丘を降りると卯之町
の町並み。江戸時代の面影を残す美しい街並みだ。

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卯之町駅から電車に乗る。いや汽車かな?ディーゼル車1両のワンマン運転。松山まで2時間20分のローカル線の旅。たまにはいいよね、こんなのんびり電車旅。

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痛風の足はなんとかここまで24km耐えた。もう限界…。

松山についた。
明日はゆっくり過ごし、道後温泉を散策し、東京へ帰る。本当は札所を回ろうと思ったが、順打ちなら岩屋寺など山奥の札所を打ってから松山市内の札所に至るのが順番だ。なので、この松山市近郊の札所は次回に取って置こうと思う。

おやすみなさい